土地や家を相続した方の中には、これから相続登記の申請手続きを、司法書士に依頼しようと考えているケースがあるかもしれません。登記のプロである司法書士であれば、確実かつスムーズな申請手続きが期待できるでしょう。しかし司法書士の業務範囲は登記の他、供託や成年後見あるいは簡易訴訟など幅広く多岐にわたるため、必ずしも相続登記を得意としているとは限りません。したがって相続登記の相談や依頼を検討しているなら、相続分野を専門とした信頼性の高い事務所探しから始めるべきでしょう。

そこで探す際のポイントをここから幾つか紹介しましょう。まずはホームページや看板等で、相続登記を専門分野に掲げていること。前述したように司法書士には様々な専門分野や得意分野があるので、堂々と自分の専門を掲げていれば、それなりに信頼できると言えます。そしてさらに大事なことは、その専門を裏付ける情報をチェックすることです。

残念ながら司法書士事務所の中には、経験が浅いのに専門分野であることを強調したり、何でも引き受ける姿勢で形式的に専門分野を語るなど、必ずしも実績と一致しないケースも見られます。そこで信頼できる事務所を探すなら、これまでに手がけてきた相続事例の件数や内容、そして経験年数の長さなどを、しっかりチェックすることが求められます。解決件数の多さや経験年数の長さは、これまで培ってきたノウハウの優劣にも比例する傾向があるので、この部分のチェックは重要なポイントになります。